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エアードライヤーを選定する際に必要となるデータは以下があります。
使用するエアーコンプレッサーの能力(馬力/kW)
必要な露点温度(℃) ・・・露点とは理論的には圧縮空気がその温度以下にならない限り凝縮水は発生しないという温度です。冷凍式では一般的には10℃が目安とされています。用途によってはより乾燥した3℃や5℃のケースもあります。
ドライヤーへの入気温度(℃) ・・・エアーコンプレッサーから吐出された圧縮空気がエアードライヤーへ入る際の温度となります。エアーコンプレッサーの種類(水冷や空冷)や設置されている環境(周囲温度、レシーバータンクの位置など)によって変化します。エアードライヤーに入るまでになるべく温度を下げた方が有利な為、ドライヤーの前段にレシーバータンクを設置するケースが多いです。(これによりドライヤー前段である程度の水分ドロップレットも除去可能)
周囲温度(℃) ・・・エアードライヤーが設置されている場所の周囲温度。タイでは一番暑い時期を基準に選定する必要があります。また、ドライヤーがエアーコンプレッサーと同室に設置される場合、コンプレッサーからの排熱で室温が非常に高くなる場合もある為、これも考慮が必要です。
カタログ能力値は定格での値ですので、本来は上記のユーザの固有データから能力の目減り分を計算して更に余裕ある選定が必要となります。
条件が厳しくなれば、処理能力も目減りします。
タイの業者によるエアードライヤーの選定の際に敢えてギリギリ又は若干不足する能力の機種を選定するケースが多く見られます。
圧縮空気システムは数社が入札に参加するケースが殆どで、少しでも自社の提案を有利とする為に敢えて本来必要な能力に見合わない小さな機種を選定しているものと思われます。
この様な選定の機種を使用しますと、涼しい時期は良いのですが、暑い時期に特に能力不足から露点が下がりきらずに製造現場のエアーにドレンが出たりする事態となったりします。
冷凍式エアードライヤーの能力は何年も使用する間に若干目減りする方向となります。
当初はギリギリでも使用出来ていたものが、数年後には能力不足と言うケースもあります。
選定の際は必要能力よりも少し余裕のあるモデルを選定する様にしましょう。
能力不足のエアードライヤーを使用する事により必要な露点温度まで下げられずに製造現場でドレンが発生します。
また、能力に余裕の無い機種を使用する事により数年後に劣化による能力不足となりドレン発生へと繋がります。
エアードライヤーの購入時には必ず『選定根拠』を確認し、実際に使用する現場の環境に合った正しいデータが使用されているか、将来的に長く使用できる能力があるかを確認するようにしましょう。
〈選定例〉
選定条件:
エアーコンプレッサー、出力75kw (100㏋)、吐出量12.9㎥/分
使用圧力下露点、10℃
入気温度、45℃
周囲温度、40℃
使用圧力、0.7㎫
〈モデル表〉
〈係数算出表〉
例えば、前出の選定条件からモデルARX120Lを選定されたとしましょう。(カタログ記載の処理能力は19.0㎥/分)
これが本当に合っているかを見る方法は、
STEP1: 先ずは〈係数算出表〉から係数を算出します。
使用圧力下露点、10℃
入気温度、45℃
周囲温度、40℃
STEP2: 上記3点より表と照らし合わせると、⇒0.56
19.0x0.56=10.64 ・・・この値が実際の条件下でのエアードライヤーの能力値(㎥/分)となります。
STEP3: エアーコンプレッサーの吐出量との比較
エアーコンプレッサーの吐出量は12.9㎥/分なのでこのモデルでは能力不足という事になります。(推奨選定はARX180L)
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